カブトムシ、オジさんを嗅ぐ

お家柄の差で、好きなひとと結婚できなかったオジさんと、それにまとわりつくカブ(わたくし)の、恋愛に至らない日々

全部使ってもらったけども

今日、明日、明後日、三連休。

幸せな日々である。

 

連休の全てをカブに使って欲しい…とは、あまり思っていない。

カブだってやりたいことあるし、カブね、まあ家族もあるしね…

なんて言うか、家族のために家庭にいたい とかでは全くなく。

そこが居心地がよくて幸せだったら、こんな勝手なことをしていない。

 

そういうことではなく。

カブは今働いてないから、そりゃー望まれればいつだって会いに行けるけど、オジは、休みの度にいつもカブがまとわりついてて不自由ではないのかなーとか、そりゃ、そうだったら誘いもしないし連れ歩かないからそんなんじゃないって分かってるけど、それってオジのサービスなのかなーとか、まあやることないから、どう?って聞かれたら、いいよって言っちゃうのかな…とか。

 

カブは、オジに出会った頃はこうじゃなかった。

最初のうちは、カブから誘うことなんてなかった。なんかよくわからない人だし、こんなに長く続く仲になるって思ってもみなかったし。

 

こう見えて、カブはインドアだ。

オジに出逢う前は、休みの日は二度寝三度寝してだらだら一日を過ごすとか、身支度もしないでゴロゴロ家に居るとかが普通だった。

その頃は仕事もしてたから、休みって兎にも角にもダラダラしたい。

ショッピングモールとかアウトドアで楽しむとか、友達と遊ぶとか、そういうことより、充電が必要だった。一日ひとつのことしかできない。だから、明日のために静かに過ごしたい…

 

オジはそんなカブに、休みごとに、美味しそうなお肉のお店へのお誘いとか、面白そうなイベントのお知らせとかを、当日の朝送りつけてきた。

いつも化粧もしてないから大慌てで身支度をすることになり、カブは段々、いつお誘いが来てもいいように毎朝化粧をしてほどほどの身支度をするようになった。

オジはあの頃、仕事でも、カブの家の近くで作業だったりすると、カブを呼び出して一緒にお昼食べたりお茶飲んだりをしてたから、いつお呼びがかかるか分からないってゆー。

 

そうやって、あの頃はオジから誘われるばっかりだったのに、今は毎回オジの休みを先取り先取りするみたいに、次は?次は?って聞いちゃうカブがいる。

カブは約束は嫌いだったのにな。

 

あの頃と、オジの心持ちは何か変わっているのだろうか?

ずっと一緒にいるから、今度はいつ?って言うカブとの間柄も、それが当たり前のこととなったのか、僕はもういいんだけど、キミが求めてるから付き合ってあげてる って風なのか。

 

不安とか心配で、休みのたび会うのは幸せだけど、ずっとそうしているのも本当はどうなんだ?と思ったりして、別に毎回会わなくたっていいし…なんて、あまのじゃくな気持ちになる。

 

だって、会わない休みの日には、別の何かがあるんでしょ、って分かっちゃうじゃんか。