新しく、古い車が、カブのものとなった。
決意、商談、決定から、思ったように進まなかった。
今も、家には迎えられないでいる。
なんと、納車予定の日が、同居の義母の葬儀の日になった。
車を買うよ、今度のやつも手間のかかるヤツだからお義父さんよろしくね。
などと、入院中の義母を毎日見舞う義父に声がけはしてあったものの、決定から納車の予定は 保留になった。
義父は、想像してたより嘆き悲しんで、義母のいなくなった毎日を必死で生きているので、そんな人に
車持ってきていい?などとは、とても言えない。
それに、近所の目だ。
まだ。まだ、闘病でもリハビリでも、義母が生きていてくれてるうちならよかったのに、タッチの差で逝ってしまったよおかあさん(泣)
そうなってすぐに、古かろうが、購入した車がうちにやってくるなら、
…ヒソヒソヒソ…
あそこの嫁…ヒソヒソヒソ…
遺産とか…ヒソヒソヒソ…
と、なるのである。田舎である。今までだってあることないことヒソヒソされてきたのである。
車は大きい買い物。
そんな、昨日今日で決まったり支払ったりするものでもない。
でも、近所の目人の口とはそういうものである。
別にいいの。
もともと言いたいこと言ってんでしょ、あんたたちは。と思っているので、カブはそんなことどうでもいい。
けど、義父の気持ちを考えたら、そんな手前勝手な暴挙には出られない。
カブだって悲しくないわけではない。
夫があてにならない家庭で、家族のかたちを保つこと、子供をここまで育てることができたのは、まぎれもなくおとうさんおかあさんのお陰だ。
ウチの子供たちは、じいちゃんばあちゃんがいなかったら、こんなふうには育たなかった。
なので、
待つ。
義父の心が落ち着いて、他のことも考えられるようになり、カブの車のことを思い出してくれるまで?
持ってきていいかなー?と、おうかがいできるような時が来るまで待つ。
個人売買なので 相手の都合もあるのだけど、事情を話したら いつでもいいですよ、と言ってくれた。
けど。
…欲しいのよ。
カブは欲しいの、あの車。
早く実物をこの手に!カブの身近に!手を触れられるそばに!
と言う悶絶を、オジと話してたら、
「とりあえず、持ってくる?」
と言ってくれた。
前にも、オークションに出ていたあの車を、
「この金額なら、とりあえず買っとくか?倉庫にまだスペースあるし」
と、まずオジが持って、倉庫でいじり、カブの準備が整ったら引き継いでくれる…というような考えを口にしたりしてくれてた。
その時そうできる覚悟を、カブは持てなかったけど。
今は、それならできる。
買うことは決まった。ただ、家に迎えることが出来ないだけだ。
家はダメだけど、とりあえず倉庫に持ってくることならできる。
最終の引き渡しの話を聞きに一緒に行ってもらった時、本当にこの旧車に乗る覚悟があるのか?だとしたら、ココとソコは手を入れた方がいい。まだまだ手間と金はかかるよー…
みたいな話を聞き、でも、まだ迎えられない (>_<)
と、二の足を踏んでいたら、
「とりあえず、持って帰る?」
って言ってくれた。
オジとカブの秘密基地は、今少しだけスペースがある。
サブロクだったら入るから、とりあえず基地に移動させておいて、ウチに迎えられる日を待てばいい
と。
オジ!…(*☻-☻*)
他人様に、待ってもらったり不安を抱かせたり迷惑をかけるのはしんどい し、
だって欲しい!
の気持ちを汲んでくれた。(それもあるけど、オジは 自分の車と並べてみたい ってのもあるw)
そうして、
憧れの、夢の、サブロクは、秘密基地にやってきた。
マニュアルで古い、操作にコツのいる カワイイアイツ。
…だから、カブにはまだ乗りこなせないアイツ(汗)
オジが運転して基地まで運んでくれた…
これから、ウチに連れて来れる日まで、練習付き合ってもらう!
オジは、早速自分の車と写メってた。
FBに載っけてた。
最近はカブと一緒にいることとか、いいね!とかしてくれないけど、知ってる人は知ってる。
カブが、この車欲しがってたことも。
だから、分かる人にはわかる。
それでもこんな風に扱うとこに、
ちょっとの自信が芽生えてしまうんだ。
困ったことだ。
甘やかされるとつけ上がってしまうのは致し方ないのではないだろうか。
カブは、ますますオジを好む。
オジは、かわらずそしらぬ顔だ。
けど、また、こうして楽しいことが始まる。
付かず離れず と言うには少し距離感が変。
でもまあ。
このまま楽しかったら。
それでいっか。