カブトムシ、オジさんを嗅ぐ

お家柄の差で、好きなひとと結婚できなかったオジさんと、それにまとわりつくカブ(わたくし)の、恋愛に至らない日々

スーパーマンオジー

どれだけお世話になってきたことか。

 

カブは 車好きだけど、外観ばかりで メカのことは全く分からない。

 

出会ったのは、すでに オジさんがこの車の現役を引退してからで、同じ車に何台も乗った末 興味のある車をどんどん乗り換えているのだから、この車に限らず、カスタムも故障も、大体のことは知っている。

 

カブが何も知らないから…ってのもあるけれど、他の車好きの人と比べたって 色んなことを広く深く知っていて ソンケーなのである。

 

そして、本意ではないであろうが、カブの愛車のピンチには いつも駆けつけてくれた。

 

カブは、この車のことはオジさんが全部知ってる って思っているので、何かあった時に連絡を一番にオジさんにするのは やむを得ない。

 

近くに住んでる時は、本当にそうだった。

エンストした 変な音する 液漏れた バッテリーあがった…

 

嫌な顔一つせず…いや、感情がよく分からないだけだけど…

とにもかくにも、何とかしてくれた。

もしくは、ヒントや解決策を授けてくれた。

 

さすがに、家が遠くなってからは 呼びつけることは慎むようになったけど。

 

今日、またお世話になった。

ムスメの車で。

 

この猛暑に。

あの、カッコいい国産旧車で 颯爽と。

 

…あつい…暑すぎる…

って、漏らしながら。

今は、それも口に出してくれる。

 

カブは、

ごめんね も、ありがとう も、

前より上手に言える。