カブトムシ、オジさんを嗅ぐ

お家柄の差で、好きなひとと結婚できなかったオジさんと、それにまとわりつくカブ(わたくし)の、恋愛に至らない日々

これっきりでお願いします

そのひとには 二回会った。

もう一度は、クラブの全国オフの二次会。


その年は、珍しくOBさんの参加が多く、釣られ参加で 仲良しだった初期のメンバーが集まった。
みんな集まってるよー という声がけに、たまたまこちら方面に仕事で来ていたそのひとも反応した。


彼女が来てるなら二次会やらない?
となり、店を決めて集合。


オジさんは、当たり前の顔をして
行くでしょ?
と言った。
え?行かないよ。
え?行かないの?行かないの?楽しいよー?
オジさんは しつこい。


帰路、店はカブの自宅を通り過ぎていくつも市をまたいだ先だ。
イベントで一日消耗してる自分。その先に付き合う体力なんてない。


ていうか、行きたくない。
また あんな思いをするのは御免でござる。


なのに オジさんはしつこい。
そんなに言うのは、カブに来て欲しいからなのだろうか?と、アホな子供はその気になって、渋々みたいな顔をして、ホントはいい気になって、
しょうがないなあ、じゃあ行くよ。
なんて、半にやけで口走ってしまう。


現場に着けば一目瞭然なのに。


グループメールに あのひとから連絡が入る。


オジが、ビールを飲みたいとわがままを言うので、自宅まで迎えに行って向かいます。少し遅れます。


ね。
間抜けな時間がまた始まる。


立つ瀬ない。