カブトムシ、オジさんを嗅ぐ

お家柄の差で、好きなひとと結婚できなかったオジさんと、それにまとわりつくカブ(わたくし)の、恋愛に至らない日々

選手交代

オジの行きつけの車屋さんから、カブとオジの好きそうな物があるから、見に来ませんか?(譲りますよ)と、連絡があった。

 

その電話、カブにかかってきたんだけど、わざわざオジに番号を聞いてかけてきたのだそうだ。

 

何でかー?と思ったら、カブはSNSに二人の共通の趣味の画像を上げてるから、メイン好きなのはカブと思ったらしい。

いやいや、カブももちろん好きだけど、実は、その類はオジの趣味です。笑

カブは、それに便乗して、カブの好きな物だけピックアップして楽しませてもらっている。

 

で、そのモノ達の話、一度見にきて欲しい、要るようならどうぞ持っていってください、とのこと。

こりゃーオジ喜ぶな〜、と思って、すぐ伝える。

オジ、テンション爆上がりで、近々の休みを、相手方とカブと擦り合わせる。

けど、オジの休みと先方の空く日、カブの都合のいい日が合わない。

 

唯一、イケそうな日、

それは、前に会った時、

「その日はあの子とランチする」

ってオジが言ってた日。

 

はぁーん。やっぱあの子、こっちに帰ってきてるんだな…

って思った日。

別にいいし。それはそれで、しょうがないし。って、思ったこと。

 

で、

その日の、ランチの後のあの子の予定を聞いてみる。行けるようなら、そのまま行く

って、言ったオジ。

 

は?

何言ってんの。まじで言ってんの。カブとオジの楽しみに、あの子連れてくの?

いつもカブとオジの二人で行ってる馴染みの車屋さんにあの子と行くの?

あの店の奥さんが、カブに連絡くれたのに、あの子と行くの?

 

ちょっと何言ってるかわかんない 状態になりつつも、先方の都合で日にち的に待ったなしなので、ぐぅ…と心で呻めきながら、あっそー、そうだね、はやくしないといけないしね!と、ニコニコスタンプで返す。

 

そこから、カブの笑顔とHPは、激減。瀕死の状態だ。

けど、その日の前に一緒に遊びに行く予定があった。

こいびとだったら、そんな時はおはようからプリプリなんだろうけど、カブとオジはそーゆーのではない。カブは務めてニコニコするのである。

 

で、行きしなその話になる。

オジはカブに、

「その日、来ない?一緒に行かないの?」って言ってくる。

はーーーーっ?!

どーゆーこと?どういう思考回路からそんなことをカブに言うのか理解に苦しむ。しかし、オジはそんな人だから、そんなこと何とも思ってないのかな?でも、あの子は…

 

あの子がこちらに帰省する時、オジに声をかける、ランチ行く遊びに行こって言うのは、あの子の気持ちに、どういう風にかは知らないがオジが居るっていうことだ。

それなのに、そこにカブが一緒にいるって、あの子にとったって、なんでやねん!やないかと思うのだ。

 

けど、カブだって。

だってそのカテゴリーはさ、カブのもんやんか。

カブがオジとその世界で遊んでんのに、なんでそこにまであの子を入れてくんのよさ。

と思っているので、

「…行けるっちゃー行けるけど…。現地集合なの?無理ゲーやん。てか、その日はあの子とランチなんでしょ?」

と言うと、

「あー、それねー…僕、日にち間違えとった。あの子に午後空いてるか聞いたら、約束一週間後だよ、てスクショ送られてきた。はははー」

だって。

 

はー、そーゆーことー!

だからカブに来いって言ったのねー!!

だからって、カブ怒ってるからねちょっとー!!

と思いながら、

「あっそー。あー、そーゆーこと?なら行くよ。そんなら、いつも通り普通に行くよ」

って、またニコニコしちゃう。

 

だから、明日、カブとオジは、今までやったことない新しい冒険に二人で挑む。

 

けど、その次の週は、やっぱりあの子なんだよなー…って、カブはプスプスしてんのだ。