カブトムシ、オジさんを嗅ぐ

お家柄の差で、好きなひとと結婚できなかったオジさんと、それにまとわりつくカブ(わたくし)の、恋愛に至らない日々

今度行こうへ行こう

遠出をした。昨日。

 

オジが、夏に他の女の子と行った雑貨屋を気に入っていて、そこの話をこれまでに何度もしてくれた。

あの子はそこでどんな反応だったのか、オジと同じようにそこを気に入ったのか分からないし そんな事口に出して聞けもしないけど、カブよりは十かもっとか歳の下の子だから、きっと昭和レトロなんて大して興味ないよ だから、カブにまたあそこに行きたいとか、ヤバかったよめちゃ面白いとこだったとか言う話をしてくるんだって。

とか、いいように取ろうとしながら、毎度焼く嫉妬心。

 

結構距離あるし、いつもみたいな時間に出かけて夕方帰るなんてできっこないけど、カブだって行きたいし。きっとあの子と行った時よりカブと行った方が楽しいって盛り上がるって!という気持ちがじんわり誘導していったのだろう口に出してないけど。

今度行こう が、現実になった。

 

張り切ってめちゃ早起きした。

いつもよりうんと早く家を出てお迎えに行った。

最初はカブの車で行く感じだったけど、あそこに行くならやっぱ昭和カーで行きたいよね!って、倉庫に眠っているカブの好きなアイツに乗りかえた。

 

アイツは優秀。

オジと出会ってから、今までに絶望的な故障はなかったように思う。

遠出だけど、何かあってもきっとオジは何とかしてくれるし、そういうとこに絶対の信頼を、なぜかしている。

 

カブが思ったよりだいぶのんびりな出発になった。

倉庫寄ったりコンビニ寄ったりSAで名産品見たり…渋滞したり。

ナビに極細な住宅街案内されたり…

着いたのは、昼過ぎか。

 

期待してた通り、お店はよかった。

食事もできて、お店の奥さんも素敵なひとだった。

物欲とここまできたんだから…という旅のついでの欲と戦いながら、数点購入。

欲しかったモノの、極上品が手にできてニヤけた。

 

少し残念だったのは、

今度は僕も昭和カーに乗って来ます

って、オジが約束した オーナーさんとは会えなかった事。

せっかく頑張ってアイツに走ってもらったのにね。

ま、オジは いつも通り、それはそれで っていうポーカーフェイスだけど。

 

帰りは大渋滞。

工事渋滞と事故渋滞の二択で、事故渋滞を選びどハマり。

オジは、たぶん、カブを早く帰そうって焦ってくれただろうけど、こんな事も起きうるお出掛け、そのへんは抜かりなく手は打ってあるので大丈夫。

遅くなっても大丈夫だよ、って伝えて、8トラもカセットも不調な昭和カーの中、YouTubeで70年代80年代邦楽を流して走る。

 

同じ曲を一緒に口ずさむ。

この人はこうだったよね、この曲ってアレだよね…なんて眠気を遠ざけるように喋り倒して渋滞だってカブは楽しい。

オジも そうだったらいい。

カブと居て、いつも楽しかったらいいのに。

 

そんな風で、たぶん今年最後の遠出は終わった。

人と比べてもしょうがないんだけど。

カブが、その時が幸せだったらそれでいいのに。

なかなか、そんな境地には至れない。

 

けど、今日はありがとう楽しかった!って、いつも

伝えられらいい。