カブトムシ、オジさんを嗅ぐ

お家柄の差で、好きなひとと結婚できなかったオジさんと、それにまとわりつくカブ(わたくし)の、恋愛に至らない日々

別に いいし

お留守番の時がやってきた。

 

ずいぶんと前から知っていた、

あの子が来る日。

 

27日には あの子が帰ってくる。

遠くに暮らしているあの子が、実家のあるこちらに帰ってくる。

 

あの子は時々帰ってくる。

どうも持病があるらしく、その治療や通院や、季節ごとの帰省なのか。

わざわざ詳しくは聞かないけど、

その日 だけは、知ったら忘れない。

 

この前会った時、

「来週は…来週は…Iさんが来るから。飯食いに行くから」

とオジは言った。

 

知ってるしそんなの。この前帰って来るって言ってたわ。

 

しなきゃならないお留守番を言いつかったわんこが、

嫌だけどできるしそんなの。別に何でもないし!と、不満げに ワフッ!フンッ!と応える様に、

ふうん。と、知らん顔をする。

 

この一週間は 連絡してやらんからな。

ワフッ!(๑•̆૩•̆)