カブトムシ、オジさんを嗅ぐ

お家柄の差で、好きなひとと結婚できなかったオジさんと、それにまとわりつくカブ(わたくし)の、恋愛に至らない日々

あなたに

カブは有夫だ。

前にも書いた。

 

夫のことは、しねばいいのに と思っている。

若くて、結婚とか生活のビジョンなんてなく、夢もなく、成り行きに乗って結婚した。

 

カブの親は離婚している。

そのせいにするわけではない。

ただ、

もし自分が結婚をするのなら、きっとうまくやる。

責任を持った生活と人生を送る。

そんな決意というか信念というか、何かを、意識せずにも持っていた。たぶん。

 

なのに、成り行きでそれに至った。

親の気に入った相手と、優しかったその人と、そこに至るまでの過程のめでたさに浮かれて、表面だけでカブを娶ろうとしたその人にまんまと乗せられて。

 

のちのち、

結婚するまでの自分は猫を被っていたとか、言うべきことをわざと言わなかったとか、夫はカブに告げた。

それは、特に何でもない事のように。

けれどそれらは、なかなかに人生や生活や今後に影響のある事だった。

 

しかし夫は、飲む打つ買う

をする人間ではない。

暴力も振るわない。

お金の管理も持った分だけきちんとできる。

世間的には問題のない人 だ。

 

ただ、考えが違う。

カブとは、決定的に何もかもの考えが違うのだ。

 

そして、それを、カブに押し付けてくる。

思いもしない事でキツイ言葉を吐かれたり、物音大きく気に入らない事にやつ当たったり、子供にひどい態度を取ったりする。

 

この人は、王様なんだな…

家では全部親が与えてくれて思い通りになり、外ではいい人の顔をして苦労をせずに我儘にここまできた。

結婚して、甘える相手を親からカブに変えただけだ。

 

ただ、カブは、それを 受け入れられなかった。

受け入れられないまま、ここまできた。

 

何故離婚しないのか。

前述した、責任を持った生活と人生を送る。

カブは、それから逃れられない。

誰が決めたわけでもない、従わなくてはならないわけでもない。

自分で自分を縛っている。

 

モラハラ という言葉を知った。

モラルによる精神的な暴力や嫌がらせのこと

 

夫が、これに当たるのかはわからない。

外面はいい。

よその子供の面倒はよくみた。

出かければ仲良く振る舞える。

けど、

帰ってからの愚痴がすごい。

カブの家族の悪口を言う。

友達はいない。会社でも慕われてはいない。

飲み会になど誘われないし行かない。

休みは家にしかいない。

 

これがそうと言うのかはわからない。

けれど、カブには相当に辛いことだった。

具体的に、幾つも許せないことを持っている。

 

誰かが決めた定義ではなく、カブにとってしんどい事はそれだった。

子供の成長期、お金が要る学生の頃、仕事に迷った時、どうにも立ち行かなくなって、一時カウンセリングに通ったりもした。

 

けど、カウンセラーなんて何もしてくれるわけではなくただ話を聞くだけで、それにただうなづくだけで同意するだけで、カブの求めているものは何もくれない と思って行くのをやめた。

それが必要なことだった、っていうのは、後でちゃんとわかった。

 

聞いて欲しいだけ。

意見なんていらない。

解決なんてできない。

ただ、垂れ流したいだけだ。

そんなカブに、モノを言う人なんて、あの時は受け付けなかった。

 

で、夫は何か?

モラルと言って世間一般のモラルではなく、

カブにとってのそれ、が、カブの生き方に大切なんだ。

だから、それの良し悪し、世間とのズレではなく、カブとあのひととのそれの、決定的にあいまみえない違いがネックなんだ。

 

モラルの定義の尺度が違う。

それ だ。

 

ここまで書いた。

疲れてしまった。

寝ます。

続きを書くかはわかりません。

 

ただ、貴女に。

さらりとはいかない私を。

それでも、見栄を張る私を。

 

おやすみなさい。