カブトムシ、オジさんを嗅ぐ

お家柄の差で、好きなひとと結婚できなかったオジさんと、それにまとわりつくカブ(わたくし)の、恋愛に至らない日々

これでいいのだ

アルバムを整理した。

 

アルバムと言っても、ミニアルバム。

あの、写真屋でくれる、とりあえず 現像した写真を納めておく小さなアルバム。(昔はくれた。今はどうなんだろう?)

 

ここ五年くらいのものが 本棚にギュウギュウ詰めてある。

いい加減ギュウギュウもギ…ギュ…う…くらいになってきたので、やらなくちゃあな、と思っていた。

仕事も楽になったし、心に余裕はできたし、もしかしたらこんな時は短いのかもしれない。今やるのがいい。

 

と言っても、いまや写真はスマホで撮るばかりで現像などしない。

それはもう、五年も前からすでにそうで、だからと言ってUSBに保存するとかiCloud使うとかもしてないし、積極的にとっておこうとしなければ 失われてしかるべきものだなあ…と思う。

 

それはそれとして。

整理。

 

写真はほぼない。

何があるかと言うと、

チケットだ。

半券だったり、何故かもぎられていないものだったり、そのチラシとかパンフレットであったり。

一人分であったり二枚あったり。

 

ほとんど オジと行ったものだ。

 

知り合ってから、こんなにたくさんの どこか へ行った。

最初はたぶん、オジがカブを誘う口実と楽しませようとして。

次はカブが、行ってみたいところに付き合ってほしくて。

だんだん趣味が知れたら、一緒に楽しめるところへ。

 

こんなに色んなところへ行ったんだぁ…

整理とは、

なかなか感慨深い。

 

そして、今、それはあまり増えなくなった。

 

それは、慣れとか馴染みであるのか。

カブとオジは、馴染んだのか。

あるいは、飽きたのか。

 

秘密基地がある。

どこかに行かなくても、楽しめる場所ができた。

口実を探さなくても 居られる場所ができた。

そういうことだと。

思おう。

 

たくさんの事実と、

今もここに居る。

ま、いっか。それで。