カブトムシ、オジさんを嗅ぐ

お家柄の差で、好きなひとと結婚できなかったオジさんと、それにまとわりつくカブ(わたくし)の、恋愛に至らない日々

初めての しらさぎ

遠くへ行ってきました。昨日。

 

もともとインドアなカブ。

県を跨いでのお出かけは、旅 です。

 

子供の頃は、ハハにいろいろなところに連れて行ってもらった記憶があるけれど、遠くは、ただ遠いところ だった。

 

早くに結婚してしまって、知らなかったんだけど 結婚相手は出かけるのが嫌いな人だった。

どこか行こう と言えば嫌な顔をされ、休みは休みたい などと言われ期待しなくなった。

子供は、カブが一人で二人を連れて、できるだけたくさんの体験をさせたいと、近くても色々出掛けた。

 

 

そういうのは、いいや。

本題。

 

お出かけは、旅。

あまりにも出かけなさ過ぎて、世界を知らなくて。

市を超えて県を跨ぐことは、とても怖いことだった。

知らない場所には行きたくない。見通しの利かない想像の及ばないことが苦手だった。

 

旅行とは、泊まること。

遠くに行くのはイベントで、家族とかきょうだい親戚とかと、計画して頑張ること だった。

 

オジさんは、あの時、そんなカブの概念を軽く飛び越えて カブには一生辿り着けないところへ一瞬で連れて行ってくれた。

 

https://kabutooji.hatenablog.com/entry/2019/06/21/111816

 

あれから、

オジは、いつも、普通に カブを遠くへ連れて行ってくれる。

頑張る旅 ではなく、普通のドライブ みたいに、まあまあの遠くへ夕方までに帰ってこれるように軽快に。

 

距離とか時間とかのイメージが全く湧かなかったカブに、これくらいの場所ならこれくらいの時間でこんな風に行ける、って教えてくれた。

何も言わずに。

たぶん、何とも思わずに。

 

昨日、一人で遠くに行けたのは、そうやってオジが教えてくれたから。

距離調べ、電車調べ、時間調べ、場所リサーチし、イメージする。

行ける きっと。

一人でも大丈夫。

 

どうしても見たくて知りたかったものに手が届く。

自分でできる。

そのドキドキと、不安のドキドキ。できた感動。

 

そんなこと、オジは何とも思ってないんだろうな。

でも、一人でできるようになっても、その勇気をもらっても、

このままずっと居て欲しい。

 

カブは、オジが言った通り 世間知らずだから、まだまだ知らないこといっぱいあるよ。

ずっと、それを 見せて続けて欲しい。